人生リスクだらけ。固定費は低く抑え、収入も複数に分散
まわた- サラリーマン的な働き方、フリーランス的な働き方の両方を体験してみて、「こんな人にはサラリーマン/フリーランスがオススメ」などの傾向はありますか?
もちこさん- どちらも合う合わないがあると思うので、両方試してみたらいいのでは……というのが正直な感想です。フリーランス的な働き方は、実るかわからない畑仕事のようなもの。実るとしても、それまでには長い時間がかかる可能性が高いです。
- サラリーマン的に働きながら、毎日少しずつ時間を作って、自分の畑にもコツコツ水を撒いていくくらいがちょうどよく、現実的なのではないでしょうか。
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まわた- 確かに、家庭があって安定した収入が必要な場合などは、いきなりフリーランスに挑戦! というわけにもいきませんしね。
もちこさん- 一方で、サラリーマンの方でも今回のコロナウイルスの影響で、収入が減ってしまったケースはあると思います。だからこそ、日頃から固定費を低く抑えて、かつ収入を分散しておくのはとても大切。実際、私も個人事業主としての仕事はコロナの影響で全くできなくなってしまいました。
- でも、こうした「働けなくなる事態」はそんなに珍しいことではないと思います。感染症の拡大以外にも、自分やパートナーが病気で働けなくなることもあれば、今はもう終身雇用の時代でもありません。
- ある意味、人生はリスクだらけ。だからこそ何があっても生活が破たんしないよう、固定費は低くしておいた方が良いし、収入の種類も複数あるに越したことはないと実感しました。
まわた- おっしゃる通りだと思います。固定費の考え方については以前、ご寄稿で詳しく教えていただきました。
- 家計インスタグラマー・もちこさんに聞く!【第3回】カギは固定費。収入増でもお金を使いすぎない方法
- もう一方の「収入の種類を複数に増やす」というのは、やはり副業を始めるということになると思います。特にスキルがない人でも、もちこさんのようにwebで収入を作るにはどうしたらいいでしょうか。
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もちこさん- まずは一度、自分が好きなことを紙に書き出してみるのがオススメです。アニメとか、料理とか、「きれいな景色を見るのが好き」とかでもOKです。そうして書き出したものが、その人が提供できるコンテンツです。ブログのネタになったり、SNSのテーマになったりする内容ですね。
- あとはその内容をコツコツ発信していくだけ。自分のサイトを作ってお問合せフォームを設置するだけでも、やらないよりはずっといいはずです。その後の収益化の方法などは、ネットで調べれば親切に教えてくれるページが沢山あります。
まわた- 自分の強味を見つけたら、まずはアクションを起こすことが大切ということですね。
もちこさん- その通りです。とはいえ私も、ずっと今の副業を続けられるとは思っていません。むしろwebでお金を稼ぎ続けることは、再現性が低いとも感じます。
- それに比べると、投資はすごいですよね。長期・積立でじっくり資産運用していくことには、高い再現性があると思います。生活を安定させるために自分で副業をして収入の柱を増やすのも良いですが、投資で”お金に働いてもらう”ことも有力な選択肢になるはず。もちろん、本業、副業に加えて資産運用するのもいいと思います。
- 今はiDeCoやNISAなど便利な制度もあるので、投資もみんなやればいいのに! と思うのですが、リスク面ばかりを見て資産運用に踏み出さない人が多いのはもったいないですね。
お金をためていると、ある程度のイヤなことは回避できる
まわた- 以前、投資の情報は有料の会員制サービスから得ていると伺いました。どんなサービスなんですか?
もちこさん- 月額1500円ほどで推奨ファンドやアセットバランスを教えてもらえるほか、相場の急変時には危機アラートを送ってくれるものです。
- 何を買ったら良いのか、その後どうすればいいのかを教えてもらえるので、初心者にとってはとてもありがたいサービスです。
- 自分の資産を見やすく管理できるソフトもあるので、リバランスが必要になったりした際に、いくらの金額をどうすれば良いのかがわかるのも嬉しい機能の一つです。
まわた- そんなサービスがあるとは知りませんでした!
もちこさん- 投資の情報は自分で調べても難しくてわからないことが多い上、「これで本当にいいのかな?」と不安になることもあります。その点、1500円を払えば投資のことは自分で考えなくていいのは安心。1500円以上の利益も出ているので、納得感もあります。
まわた- 普通の人が働いたり、家事をしたり、子育てをしたりしながら、投資のことまで自分で調べて決めるのは本当に大変です。だったら外注してしまうのは、賢い方法なのかもしれませんね。
- 最近はジュニアNISAも始めたと伺いました。
もちこさん- 今月からようやくジュニアNISAを始めました! 出産のお祝いでいただいたお金やお年玉は、子供が20歳くらいになるまで貯めておこうと考えているのですが、預金にしておくのはもったいないので、積み立て投資に切り替えました。
- もちろん20歳で引き出して使っても良いですが、もし60歳、70歳まで複利で運用し続ければ、子供が退職するころには2000万円ほどの老後資金ができているはずです。
まわた- それはすごいですね! でも確かに、運用期間が60年もあれば資産を大きく増やせそうです。将来、きっとお子さんに感謝されますね。
まわた- 家計管理や資産運用をしていく上で、お金の知識はもちろん重要ですが、同時にモチベーションの維持も大切だなと感じます。もちこさんの資産形成における、最大のモチベーションは何ですか?
もちこさん- お金をためていると、ある程度のイヤなことは回避できるようになります。夫婦喧嘩も減るし、イヤになったら家出もできる。人生の自由度が上がるのは嬉しいなと思います。
- あとは、貯蓄額と生活費を照らし合わせてみて、「〇年間は働かなくても貯蓄だけで生きていける!」という風に考えてみるのもオススメです。働くことが嫌になった時に、そのストレスを貯金にぶつければ、貯蓄口座への“入金力”がUPするはずです。
まわた- “入金力“を上げて、いつか本当に仕事が嫌になって辞めてしまっても楽しく生きられるよう、資金を蓄えるというわけですね。前向きに資産形成を頑張れそうな、素敵な発想です。今日はためになるお話を沢山いただき、ありがとうございました!