「新興国株式はリスクが高そうだし、長期的な資産形成には合わないのでは」。そう考えられがちな新興国株式ですが、価格変動の大きな商品こそ、つみたてNISAを活用した長期の積立投資に向いていると考えられます。今回は、時間をかけてじっくり積み立てることで、将来的に大きなリターンが期待できる新興国株式の魅力を紹介します。

  • 新興国は長期的な経済成長が期待できるからつみたてNISAに向いている
  • 新興国株式は値動きが大きいことも、つみたてNISAに向いている理由
  • 短期的には元本割れする可能性も。つみたてNISAの投資期間は長く確保する

つみたてNISAに向く理由① 新興国は長期的な経済成長が期待できる

つみたてNISAの非課税期間は20年。長い時間をかけてじっくりと資産を育てられる点が魅力です。そのため、つみたてNISAで商品を選ぶ際には「長期的な成長が期待できる」ことがひとつの基準といえます。

新興国は先進国に比べ相対的に高い成長率が続いています。理由のひとつが人口増加です。豊富な労働人口が付加価値を生み出し、消費の担い手としても経済成長の原動力となり、成長の好循環を持続させているのです。

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株価を押し上げる最大の原動力はやはり経済成長と考えられます。過去数十年で世界の株価は飛躍的に上昇しましたが、経済成長が停滞していた日本の株価は足踏み状態が続き、いまだにバブル期に記録した最高値まで回復していません。つみたてNISAを活用する場合は、今後も市場の成長が見込まれる新興国に長期投資するのが合理的だといえるでしょう。

新興国
経済成長の伸びしろが大きい新興国は株式市場の上昇も期待できそう

つみたてNISAに向く理由② 新興国株式は値動きが大きいから積み立てに向く

「積立投資は堅実な投資手法だから、商品も値動きが安定しているものを選ぼう」。なんとなくそう思っている人も多いでしょう。実はつみたてNISAでの積立投資により適しているのは、値動きが大きな商品です。値下がり局面で安くたくさん購入できるという積立投資の特徴を生かしやすく、平均購入価格を低く抑えられるためです。

新興国株式ファンドは短期間で価格上昇と下落を繰り返しながら、長期的に大きく成長していく傾向があります。値動きが比較的大きいハイリスク・ハイリターンの商品は、短期運用においてはリスクの側面が目立ってしまいますが、長期の積立投資の場合は価格変動リスクが逆に有利に働きます。

つみたてNISAの20年という長い時間が、大きな価格変動を味方にするというわけです。

値動きを気にせず、成長するまでじっくり待とう

新興国株式ファンドは値動きが大きいため、タイミングによっては元本割れする可能性も十分あります。元本割れしている時には「安くたくさん買えたから、値上がり時の利益が大きい」と前向きにとらえ、必要以上に気にしないことが新興国株式ファンドを積み立てするコツといえるかもしれません。

投資期間が短い場合、損益がマイナスになったまま損切りせざるを得ない可能性があります。非課税の恩恵をフルに活かすためにも、つみたてNISAなどで新興国株式ファンドに積立投資を行う場合には、できるだけ長い投資期間を確保することがポイントです。

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