財布を紛失してしまったときは、もしかしたらお金を失うことより、クレジットカードやキャッシュカードなどがなくなることの方が痛いかもしれません。カード類を紛失したらどんな手続きが必要で、どのくらいたいへんか、カードの再発行までに何日かかるのかなど、筆者の体験をつづります。

  • キャッシュカードの再発行はアプリで完結。カードがないと引き出しがたいへん
  • ETCカードの再発行は電話での手続き。再発行までにやや時間を要した
  • マイナンバーカードは再発行に2カ月ほどかかるとのこと。個人番号の変更も可能

カード類の再発行の手続きはたいへん!

4月の終わりに、財布をなくしてしまいました。完全に私の不注意です。後悔先に立たず。悔やんでも悔やみきれません。

財布をなくした場所が、私が住んでいる共同住宅の共用部だったため、警察には紛失ではなく盗難として届け出をしました。誰が私の財布をネコババしたのかは知りませんが、本日に至るまで財布は出てきていません。財布が見つかる可能性は限りなく低いと思われます。

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なくした財布には確か、1万円札が2枚入っていたと思います。お金がなくなったこともつらいですが、連休中の旅行のために買った新幹線の切符も入っていたのがさらにつらく、あらためて買い直すことになってしまいました。それだけで3万円近いよけいな出費でした。

そして、ある意味でそれ以上にたいへんだったのが、財布といっしょにカード類をなくしてしまったことです。キャッシュカードやETCカードなど、悪用されたら困るものばかりです。再発行には手間もお金もかかります。間もなく大型連休が始まるというタイミングで、たいへんなことになってしまいました。

財布といっしょに落としてしまった主なカード
①運転免許証
②某メガバンクのキャッシュカード
③某メガバンクおよび某ネット銀行の認証番号カード
④某家電量販店のクレジットカード機能付きポイントカード
⑤ETCカード
⑥カーシェアリングの会員証
⑦マイナンバーカード

無事だったカード(財布とは別で管理)
⑧メインのクレジットカード
⑨健康保険証

トラリピインタビュー

財布の紛失に気付いたのは5月1日で、その日のうちに交番へ行きました。事情の説明や盗難届の作成など、3時間くらいかかりました。さらに翌2日にかけて、なくしたカードの利用停止手続きや再発行手続きをしました。これらの手続きが、思いのほかたいへんだったという話です。

以下、それぞれのカードでどんな手続きをしたのかを説明していきます。

【図表】筆者が今回なくしたカード類と再発行などの手続き
停止・再発行手続き 必要なもの 再発行までの時間
①運転免許証 運転免許試験場 写真、本人確認書類、
手数料2250円
即日
②キャッシュカード オンライン 手数料550円 5営業日後
③銀行の認証番号カード 電話 (再発行なし) (再発行なし)
④ポイントカード 電話 無料? 6営業日後
⑤ETCカード 電話 手数料1000円 10営業日後
⑥カーシェアの会員証 オンライン 手数料1650円 6営業日後
⑦マイナンバーカード 停止は電話。
再発行は市役所など
写真、本人確認書類、
手数料1000円
2カ月程度?

※上記はあくまで筆者の個人的な実体験に基づくものです

①運転免許証

運転免許証はオンラインで再発行というわけにはいきません。警察署や運転免許試験場に足を運ぶ必要があります。しかも免許証がないので、公共交通機関を使うことになります。手間はかかりますが、その日のうちに新しい免許証をもらえるという安心感はあります。

財布の紛失に気付いた翌日は平日で仕事もあったのですが、この日を逃すと連休に入ってしまうということで、平日の午前をつぶして運転免許試験場へ行ってきました。

3~5年に一度の免許の更新では(ゴールド免許ではないので)毎回講習を受けるのですが、今回は再発行だったので、講習がない試験場は新鮮でした。それでも免許証の印刷にはそれなりに時間が必要なようで、今回は合計2時間程度かかりました。

②某メガバンクのキャッシュカード

私が利用しているキャッシュカードは、使用停止と再発行の手続きが銀行のスマホアプリですべて完結しました。さすがは日本最大級の銀行、手続きも便利です。

キャッシュカードは簡易書留郵便ではなく、「本人限定受取」という方法で送られてきました。先に「到着通知書」が届けられ、その後、電話やウェブサイトなどで自宅に配達してもらう日時を指定すると、指定した日に郵便局員がやってきて、本人確認書類を提示してキャッシュカードを受け取るという流れです。

キャッシュカード以外のカードも当然手渡しによる配達でしたが、いずれもただサインするだけの簡易書留でした。キャッシュカードのみ、厳重な本人確認が必要となりました。

キャッシュカードが届いたのは、アプリで手続きをしてから5営業日後にあたる5月11日でした。それまではキャッシュカードなしでお金を引き出す必要があり、銀行窓口が開いている時間に預金通帳と実印を持って手続きをしました。ATMなら即座にお金を引き出せるのですが、窓口の手続きだと5分ほど時間がかかってしまいます。これまでキャッシュレス決済はあまり利用してこなかったのですが、こういうときに現金は不便なので、徐々にキャッシュレスに移行していこうかなとも考えています。

財布とカード
お金に関わる大切なカードなので、受け渡しの際には厳重な本人確認が必要な場合もある

③某メガバンクおよび某ネット銀行の認証番号カード

裏側に乱数表が書かれたカードで、振り込みなどの手続きに使うものです。某メガバンクのカードのほかに、ネット証券の口座と連動する某ネット銀行のカードも持っていました。

メガバンクの方は認証番号カード自体が廃止され、その機能は完全にインターネットバンキングのアプリに移行したので、特に手続きは必要ありませんでした。ネット銀行のカードは今も有効だったので、銀行のサポート窓口に電話をかけて、カードの利用を差し止めました。ただ、ネット銀行の方も認証番号カードの機能はすべてアプリで代替できるようになっていたので、再発行の手続きはしませんでした。

④某家電量販店のクレジットカード機能付きポイントカード

ポイントカードである以前にクレジットカードなので、悪用されたらたいへんです(家電量販店で買い物をするときはほぼ必ず現金で支払っていたので、クレジットカードとして利用する機会は数えるくらいしかありませんでしたが)。こちらもすぐにサポート窓口に電話をかけて、利用を差し止める手続きと、再発行の手続きを行いました。

電話では、③の認証番号カードもそうだったのですが、名前と住所、電話番号、生年月日で本人確認をする仕組みでした。こちらは6営業日ほどで自宅に届きました。

⑤ETCカード

ETCカードには、必ずカードにひも付いているクレジットカードがあります。停止と再発行の手続きは、そのカード会社を通じて行うことになります。私が契約しているカード会社では、ETCカードの再発行はオンラインではできないようで、電話で手続きをしました。

ETCカードは、キャッシュカードなどと比べて再発行に時間を要しました。とはいえ、ホームページでは「1~2週間かかる」と書かれており、今回は大型連休をはさんだという特殊事情もあったので、10営業日はおおむね予定どおり、想定の範囲内といえます。

高速道路
ちなみに筆者は5月21日に高速道路を使って遠出をする予定があり、それまでにETCカードが届かなかったらどうしようとあせっていたが、19日に無事到着

⑥カーシェアリングの会員証

こちらはカーシェアリングのサイトにログインして、サイト内ですべての手続きが完結する仕組みです。地味にめんどうだと思ったのが、再発行の手続きをしたあと、カードが届くまではサイトにログインできなくなること。紛失したカードの利用を停止して、再発行に伴って会員番号も変更されるので、前のままの会員番号ではログインできなくなります。

⑦マイナンバーカード

こちらがいちばんたいへんかもしれません。マイナンバーカードの利用停止の手続きは電話ですむのですが、再発行の際は市区町村の役所に行く必要があり、しかも手続きしてから手元にカードが届くまでに2カ月ほどかかるそうです。さらには新規発行のときと同様に、カードを受け取る際にも役所へ行くことになります。最近は忙しくて市役所に行く時間もないので、マイナンバーカードのみ、まだ再発行の手続きができていません。

また、紛失に伴ってマイナンバーの変更もできるとのことでした。財布を拾った誰かに、自分の顔と名前と住所とマイナンバーをすべて知られてしまった可能性、さらには私のマイナンバーなどの個人情報がどこかの悪徳業者に渡ってしまった可能性があるのは非常に気持ち悪いので、変更しようと思ったのですが、マイナンバーを変えると、社会保険関連や証券会社などであらためて番号を登録し直す必要があります。再発行に要する時間も1カ月ほど延びるとのことでした。

手続きはこれからになりますが、マイナンバーは変更しない方向で考えています。

財布を落とした後悔から得た教訓

  • お金など大切なものが入っている財布を雑に扱わない
    (とはいえ、これは精神論でしかないので、以下のように「仕組み化」でリスクを減らすことが大切です)
  • すべてのカードをひとつの財布に集中させず、リスクを分散する
    (これはすでに実践していて、クレジットカードと健康保険証だけは別のカードケースで管理していました)
  • キャッシュレス決済やチケットレスサービスを積極的に利用する
    (たとえば在来線の列車には「モバイルSuica」などを、新幹線の切符は「スマートEX」や「えきねっと」を利用。どちらも加入しているのに、今回だけ紙の切符にしてしまいました……)
  • そうなるとスマートフォンを紛失するとたいへんなので、スマホを命の次に大切にする
    (スマホは、過去に「急に電源が入らなくなる」というトラブルが発生したことがあったので、すべてをスマホに集中させるのも個人的に怖いところがあります)

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