「預金なら安心」って本当なの? 「元本保証」って、実際に何を保障してくれるの? 実は、現金にもリスクが潜んでいるのです。本連載ではそんな「現金のリスク」を切り口に、お金のほんとうの価値を守るための資産運用について考えていきます。今回は、資産運用の基礎として、お金の分け方と準備の方法について見ていきます。

  • お金を生活費、ライフイベント、投資と緊急時の備えの4つに分ける
  • 生活費は1~3か月分が目安。ライフイベントのお金は人によって異なる
  • 投資に充てるお金は余裕資金。積極的にリスクを取っても、長期の積立投資でも可

明けましておめでとうございます。早いもので、2022年のお正月ですね。
昨年の暮れは「18歳未満の方を対象にした」10万円で揺れましたね。今年は4月から成人年齢が18歳に引き下げられるそうですね。少子高齢の今、若い方の話題が熱いみたいですが、翻って、読者の皆さま、今年のご予定はいかがでしょうか?

オミクロン株への懸念を抱きつつも、アメリカのテーパリングや利上げの話題など、経済が徐々に正常化を取り戻しつつあるようにも思えます。いわゆる緩和マネーで上がっていた株価も、暮れには頭打ちのような感がありました。さて、今年は……ところで、皆さん、今年は投資に充てるご予算は、いかほどですか?

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3つのお金の使い分け

「お金は3つに分けて管理しましょう」などというお話は、よくお聞きになられているかと思います。やはり「3」という数字はキリが良いというのか、しっくりくるのでしょうね。

「お金を3つに分ける」とは、「生活費」・「ライフイベントに備えるお金」・「投資に充てるお金」と考えるのが一般的でしょうか? 筆者は、この3つに加えて「緊急時に備えるお金」も用意しておいた方が良いと思っています。
本稿にて、おさらいしてみましょう。

お金を分ける
お金は使い道によって、分けて管理することが大切

生活費

銀行の普通預金や総合口座などで準備する、いわゆる生活費と趣味のお金をプールしておく目的のお金です。
生活費は1~3か月分くらいが金額の目安になるでしょうね。会社員や公務員のお給料や、フリーランスの方の売上などが安定して入金されるのでしたら、1か月分の金額でも十分です。

ところで、いわゆる「持ち家」の方でしたら、1年に4回、固定資産税のお支払いがありますね。あらかじめ固定資産税のお支払いの時期を確認し、時期に合わせて、この普通預金や総合口座の残高を増やしておく必要があろうかと思います。

トラリピインタビュー

今さら、申し上げるまでもないですが、普通預金や総合口座の金利は涙にもならないほどの利率です。ここに多額のお金をプールしておくのは、それこそ「死に金」になってしまいます。あくまでも、預金は「日々のお財布の代わり」としての目的に絞ります。

(1~3年以内の)ライフイベントに備えるお金

「ライフイベントに備えるお金」のライフイベントとは、どのようなものを指すのでしょうか?
ここでは1~3年以内に時期が到来し、その予算の額がハッキリしている、あるいは、ある程度の予算の目安が分かるようなことを指します。

では、ライフイベントとは、具体的にはどのようなものが考えられるでしょうか?

☆お車……車検、自賠責や税金、買い替えと諸費用
☆お子様……入学に伴う諸費用、塾、習い事、部活動
☆お家(持ち家)……リフォーム、購入の頭金と諸費用
☆お家(賃貸)……更新と諸費用(火災保険や保証料)
☆就職……お召し物やお化粧品、場合によってはお引っ越し
☆健康……健康診断、人間ドック、歯科ドック
☆お引っ越し
☆旅行

ライフイベントは人によって異なります。読者の皆さまの中にはお子様のいる方もいらっしゃるでしょうし、いない方もいらっしゃるでしょう。また、いらしてもお子様が社会人であれば、どちらかといえば、お孫様に掛かるお金を考える必要があるかもしれません。

先に挙げたのは一例ですから、この機会にご自身のライフイベントを振り返ってみましょう。

家を買う
家を買うことは人生において最大級のライフイベント

ライフイベントに備えるために、もし、まとまったお金がなければ「積立預金」や「定期積金」などを利用して、準備することになります。
筆者が取引している信用金庫では、「リフォーム」や「教育」など、目的に沿った定期積金のメニューが用意されています。また、金融機関によってはキャンペーンなどもあるようです。
読者の皆さまも、お取引されている金融機関のホームページをチェックしてみてはいかがでしょうか?

また、まとまった現金があるのでしたら、ネットバンクなどでは金利の高い定期預金もあるようです。
以下は、その例です。

預入期間:1年、2年、3年。利率0.22%。
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目的があり、使う時期が明確なお金を投資に充てて、使う時期になって「元本割れをしてお金が足らない」ということがないように、ライフイベントに備えるお金は分別して、キチンとプールしておきましょう。

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