現役証券アナリストの佐々木達也さんが、株式市場で注目度が高い銘柄の強みや業績、将来性を解説する本連載。第13回は、キャンプ用品・アウトドア用品メーカーであり、自然に関する事業分野を拡大するスノーピーク(7816)を取り上げます。

  • グローバルに成長を続けるキャンプ用品・アウトドア用品メーカー
  • 2005年度以降、15期連続で増収を達成するなど成長を継続
  • 2021年12月期は大幅増収増益の見込み。相場が落ち着けば再び上昇基調か

スノーピークはどんな会社?

スノーピークはキャンプ用品やアウトドア用品メーカーです。国内のほか、韓国・中国・台湾・米国でグローバルに成長を続けています

同社は、1958年(昭和33年)に山井幸雄氏が新潟県燕三条市に前身の山井商店を創業したことが始まりです。登山家でもあった山井氏は自らの手がけた登山用品などを販売し、事業拡大していきました。

その後も単なるアウトドア用品の販売にとどまらず自然に関する事業分野を拡大していきます。2014年からはアパレルやアーバンアウトドア、ビジネスソリューションなどの領域にも進出し、「衣・食・住・働・遊」を通じたライフバリューの提供をビジネスの主眼としています。例えばビジネスソリューションでは企業向けにアウトドアオフィスやアウトドア研修を提供したり、アーバンアウトドアの領域では家庭内のベランダや庭でキャンプを体験できるような商材をハウスメーカーなどに展開したりするなど、ウィズコロナ時代に即した展開を進めています。

現在、スノーピークの本社のある燕三条市にはキャンプフィールドが併設されています。また今年の4月からは温浴施設を中心とした複合型リゾートをグランドオープンし、レストランや宿泊施設などの開設も予定されています。会社の立地そのものがミッションである「自然志向のライフバリューを提案し実現する」を体現していると言えるでしょう。

スノーピークの強みは?

スノーピークの強みは商品の品質、コンセプト、価格帯にこだわった市場創造型の商品開発により2005年度以降15期連続で増収を達成するなど成長を継続させている点です。

また近年では新型コロナにより密を避けるためのアウトドアブームを追い風に着実に海外での成長を続けています

米国では1996年にオレゴン州で海外発の子会社を設立し、当時は無名だったブランドの認知のため1998年に「アウトドア・リテイラー・ショー」で出展した世界最小のマイクロストーブなどが話題となりました。

2020年にはオレゴン州ポートランドに日本食レストランを併設する旗艦店をオープンするなど積極的な展開を進めています。またSNSによる商品説明やテントの設営の動画などオンラインでの展開も強化しました。さらにネット経由のECの伸びもあり米国のほか、韓国や中国のアウトドアブームも着実に取り込んで各地域で増収基調となっています。

コロナ禍で人気が高まるキャンプ
密閉、密集、密接の「3密」を避けながら非日常を楽しめるキャンプの人気が高まっている

スノーピークの業績や株価は?

スノーピークの2021年12月期は売上高が前期比52%増の254億円、営業利益が2.4倍の36億円と大幅増収増益を見込んでいます。世界的なキャンプ需要の高まりと同社のブランド認知度の向上が増収を支えています。台湾・韓国ではアウトドア需要が継続して高く、米国ではテントやファニチャーなどの販売強化で伸びが続いています。低価格のエントリー商品の販売も好調で新規キャンパーの獲得にも成功しています。

スノーピーク(7816)の株価(2021年1月~、月足、終値)
スノーピークの株価チャート

2月4日の終値は2372円で投資単位は100株単位となり最低投資金額は約24万円です。ウィズコロナにおけるアウトドアブームが追い風になっており、特に海外で未開拓のユーザー層のすそ野が広いため成長余地は大きいと言えます。

株価は米国の金融政策の転換で成長株への逆風が吹いていることもあり、下落基調となっています。ただ業績の伸びは今後も見込めることから、下げ一巡後は見直し買いで再び上昇基調に転じるとの期待を持って見ています。

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