コロナ禍で注目を一躍浴びた医療・ヘルスケア関連の株は、これからも堅実な成長が期待できる分野といえそうです。そこで本記事では、コロナ後も要注目の医療・ヘルスケア関連のファンドの中から、「純資産残高がとくに大きいファンド」「過去1年のパフォーマンスが良好なファンド」など10本を厳選して紹介します。

  • 純資産残高で選ぶなら『グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド』の圧勝
  • 過去1年のパフォーマンスで選ぶならJPモルガンかアセマネOne!
  • 過去3年のパフォーマンスは『JPMグローバル医療関連株式ファンド』

いま注目の医療関連ファンド10選

医療やヘルスケア関連株を厳選して投資するファンドは数多くあります。今回は、そうしたファンドの中から純資産の多いものを10本選び一覧にしました(2022年10月末現在)。

ファンド名 純資産
総額
過去1年の
騰落率
過去3年の
騰落率
信託報酬
(税込・年率)
運用会社
グローバル・ヘルスケア&
バイオ・ファンド
(愛称:健次)
2164億円 14.0% 60.7% 2.42% 三菱UFJ国際投信
ピクテ・バイオ医薬品ファンド
(毎月決算型)
為替ヘッジなしコース
884億円 16.19% 64.18% 2.09% ピクテ・ジャパン
野村ACI先進医療
インパクト投資 Bコース
為替ヘッジなし 資産成長型
872億円 10.0% 65.0% 1.815% 野村アセット
マネジメント
JPMグローバル医療関連株式
ファンド
806億円 18.0% 80.9% 実質
1.85%程度
JPモルガン・
アセット・マネジメント
野村ACI先進医療
インパクト投資 Dコース
為替ヘッジなし 予想分配金提示型
647億円 10.1% 65.0% 1.815% 野村アセット
マネジメント
アムンディ・次世代医療
テクノロジー・ファンド
(年2回決算型)
(愛称:みらいメディカル)
499億円 -6.72% 38.52% 1.793% アムンディ・ジャパン
フューチャー・バイオテック 484億円 11.7% 68.8% 実質
1.979%程度
三井住友DS
アセットマネジメント
フィデリティ世界医療機器
関連株ファンド
(為替ヘッジなし)
447億円 -9.33% 61.84% 1.947% フィデリティ投信
メディカル・サイエンス・
ファンド
(愛称:医療の未来)
426億円 18.37% 64.81% 1.98% アセット
マネジメントOne
グローバル全生物ゲノム
株式ファンド(1年決算型)
388億円 -38.35% 22.68% 1.804% 日興アセット
マネジメント

純資産で選ぶなら『健次』

医療・ヘルスケア関連の中でとくに純資産高の大きいファンドが、三菱UFJ国際投信が運用する『グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド(愛称:健次)』です。2022年10月末時点で2,163.63億円という圧倒的な純資産残高を誇り、過去1年の騰落率も14.0%となっています。

新しいNISAの“裏技”教えます! ニッセイアセットマネジメントの情報発信&資産運用アプリ

また、上記の表で純資産残高2位の『ピクテ・バイオ医薬品ファンド(毎月決算型)為替ヘッジなしコース』は、設定年月日が2004年10月29日です。20年近い運用実績があり、純資産残高は884億円、過去1年の騰落率は16.19%となっています。運用実績が長く、純資産がそれなりに大きくて、なおかつパフォーマンスの良いもの、という視点で選べば、このファンドも選択肢になるでしょう。

過去1年のパフォーマンスで選ぶなら『医療の未来』と『JPMグローバル医療関連株式ファンド』

過去1年間のパフォーマンスを見ると『メディカル・サイエンス・ファンド(愛称:医療の未来)』が騰落率18.37%となっており、上記10本のファンド中1位です。次いで『JPMグローバル医療関連株式ファンド』が騰落率18.0%と僅差で迫っています。

一方で両ファンドの信託報酬(税込み)を見ると、『医療の未来」は年率1.98%で、『JPMグローバル医療関連株式ファンド』は実質で年率1.85%程度。長期で運用することを前提にするのであれば、より信託報酬の安いほうのファンドを選ぶという考え方もあります。

過去3年のパフォーマンスで選ぶなら『JPMグローバル医療関連株式ファンド』

過去1年のパフォーマンスが10本中2位だった『JPMグローバル医療関連株式ファンド』は、過去3年の騰落率では80.9%となり、第1位となりました。短期でも長期でも優れたパフォーマンスを示した、JPモルガンの医療関連銘柄の運用体制は信頼できそうです。

そして第2位は、騰落率68.8%のアセットマネジメントOne『フューチャー・バイオテック』でした。

信託報酬の安さで選ぶなら『みらいメディカル』

信託報酬の安さでは、アムンディ・ジャパンが運用する『アムンディ・次世代医療テクノロジー・ファンド(年2回決算型)(愛称:みらいメディカル)』が上記10本の中で最も割安です。『みらいメディカル』の信託報酬は年率1.793%のため、信託報酬が年率2.42%の『健次』と比較すると、およそ4分の3程度の年率となります。ただし、過去1年間の騰落率は-6.72%と、運用ではやや苦戦しているようです。

投資信託の活用が合理的!

医療・ヘルスケア関連の株式銘柄は景気の影響を受けにくく、これからも成長が見込まれる注目のセクターです。医療・ヘルスケア関連の企業は国内だけでなく海外にも数多くありますが、海外の個別銘柄に投資したくても、個人投資家にとって銘柄選択が難しいかもしれません。海外の医療・ヘルスケア企業は、投資信託を活用して投資するのが合理的といえるでしょう。

もちろん、医療・ヘルスケア系の投資信託は上記10本以外にも数多くあり、選択肢は豊富です。それぞれのファンドの運用哲学、運用実績、純資産総額、コストなど、さまざまな角度から十分に比較検討することが肝心です。

メルマガ会員募集中

ESG特集