ゲームを使って個人やチームで対戦を行うeスポーツは、サッカーやテニスなどと並ぶ1つの競技として世界的に盛り上がりを見せており、今後さらなる市場の拡大が見込まれています。この記事ではeスポーツの概要や市場規模、ゲーム関連株の急騰事例などを交えつつ、ゲーム関連の投資信託とETFについて紹介します。

  • 日本が世界に誇るゲーム産業。eスポーツの盛り上がりで注目が高まる
  • ゲーム関連株はヒット作が出ると株価が大きく上がるが、買い時が難しい
  • ゲーム・eスポーツ関連株を投資対象とする投資信託は2本、ETFは1本

日本が世界に誇る「ゲーム産業」

日本は「ものづくり」の国として、自動車や電化製品をはじめとする製造業が長らく日本経済を支えてきましたが、今や製造業以上に、日本が世界に誇る産業として注目を集めているのが「ゲーム産業」です。任天堂やソニーのゲーム機は世界中で売れており、ハードだけでなくソフトも日本から世界的なヒット作が数多く生み出されています。

古くは「ファミリーコンピュータ」、最近では「Nintendo Switch」といった画期的なハードを生み出したメーカーであり、「スーパーマリオブラザーズ」や「どうぶつの森」シリーズなどのソフトも人気の任天堂は、世界で最も成功したゲーム会社のひとつです。そんな任天堂の株価は、長期的に見ると浮き沈みが大きいものの、2021年には史上最高値を更新しました。今後のさらなる成長が期待されます。

【図表1】任天堂の株価の推移(月足、2022年11月28日まで)
任天堂の株価の推移(月足、2022年11月28日まで)

拡大が見込まれるeスポーツの市場規模

近年、ゲーム産業が世界的な注目を集めている理由のひとつが、「eスポーツ」の誕生と市場の拡大です。eスポーツは「エレクトロニック・スポーツ」の略称で、一定のルールにのっとり、コンピューターゲームでチームや個人が対戦する競技を指します。

サッカーや野球などのようにファンによる観戦を目的とした大会が、エンターテイメントとして開催されている点が、単なるゲーム大会と異なる点です。eスポーツの大会には、プロの選手やチームが出場するプロリーグのほか、資格を問わず誰もが参加できるオープン大会などがあります。

eスポーツの人気は高まっており、大会や選手個人に大企業のスポンサーが付くこともめずらしくありません。国内のeスポーツの市場規模は2020から2026年までに8倍以上に拡大し、約500億円の規模が見込まれるという予測もあります。

ゲーム関連株は「当たると大きい」

ゲームソフトのメーカーを筆頭とするゲーム関連株は、ヒット作が出ると株価が急騰することもあります。そのためゲームやeスポーツに関連する企業は、投資対象としても注目しておきたいところです。

投資初心者は「身の回りから有望な銘柄を見つける」

ヒット作を出して株価が急騰したゲーム関連株の事例には「MIXI」や「ガンホー・オンライン・エンターテイメント」があります。MIXIはもともと国内向けのSNS「mixi」を運営する企業でしたが、mixiの利用者が減ってからは営業利益も低迷していました。

しかし、スマホゲームの「モンスターストライク」が大ヒットしたことで株価が急騰しました。モンスターストライクをリリースする前の、2013年前半のMIXIの株価は200~300円台でしたが、2014年には6,000円台に達しています。

【図表2】MIXIの株価の推移(月足、2022年10月まで)
MIXIの株価の推移(月足、2022年10月まで)

一方、ガンホー・オンライン・エンターテイメントは「パズル&ドラゴンズ」の大ヒットをきっかけに株価が急騰しました。同社の2012年の株価は、200円に満たない水準でしたが、パズル&ドラゴンズの大ヒット後に株価が急騰し、一時は16,000円を超える水準までに到達しました。

【図表3】ガンホー・オンライン・エンターテイメントの株価の推移(月足、2022年10月まで)
ガンホー・オンライン・エンターテイメントの株価の推移(月足、2022年10月まで)

ゲーム・eスポーツに投資できる投資信託・ETF

ゲーム関連の株式には、先ほどのMIXIやガンホー・オンライン・エンターテイメントのように、株価が大きく跳ね上がった銘柄も存在します。しかし、すべてのゲーム関連株が値上がりするわけではなく、低迷を続ける銘柄や、上場廃止や倒産に至ってしまう銘柄も少なくありません。たとえヒット作が出たとしても、極端な株価の高騰は一時的なものになりやすく、投資タイミングを誤ると高値づかみになってしまい、結果的に大きな損失につながるリスクもあるでしょう。

そこで検討したいのが、ゲーム・eスポーツ関連株の投資信託とETFです。投資信託やETFは複数の銘柄に投資する仕組みで、自分自身で銘柄を選ぶことなくゲーム産業に投資できるうえ、たとえソフトメーカー1社が倒産しても損失の影響が抑えられるため、投資初心者の方でも比較的取り組みやすいといえるでしょう。

現在ゲーム・eスポ―ツに投資できる2つの投資信託と、1つのETFを紹介します。

iFreeActive ゲーム&eスポーツ

種別:投資信託
設定日:2018年1月31日
純資産総額:17億円
過去1年騰落率:-34.4%
過去3年騰落率:+42.2%
購入時手数料:上限1.1%(税込み)
信託報酬:年率1.221%(税込み)
販売会社:大手ネット証券、地方銀行など14社
運用会社:大和アセットマネジメント
(2022年10月31日時点)

iFreeActive ゲーム&eスポーツ』は、日本を含む世界のゲーム・eスポーツ関連株式に投資する、アクティブ型の投資信託です。2022年10月末時点で20銘柄を組み入れており、上位3銘柄はエレクトロニック・アーツ(米国のゲーム販売会社)、任天堂テイクツー・インタラクティブ(米国のゲームソフトメーカー)となっています。

過去3年では4割を超える値上がりとなりましたが、2021年11月をピークに、ここ1年は基準価額が下落傾向となっています。

ゲーム&eスポーツ・オープン

種別:投資信託
設定日:2019年4月26日
純資産総額:5.4億円
過去1年騰落率:-34.5%
過去3年騰落率:+42.9%
購入時手数料:上限3.3%(税込み)
信託報酬:年率1.408%(税込み)
販売会社:おかやま信用金庫、宮崎銀行
運用会社:大和アセットマネジメント
(2022年10月31日時点)

ゲーム&eスポーツ・オープン』は、先ほどの『iFreeActive ゲーム&eスポーツ』と同じく、大和アセットマネジメントが運用する投資信託であり、実質的な投資対象も共通のため、運用実績もほぼ同じです。

現時点での販売会社は2社のみで、信託報酬も『iFreeActive ゲーム&eスポーツ』より高めに設定されています。

グローバルX ゲーム&アニメ-日本株式 ETF

種別:ETF
設定日:2021年6月21日
運用資産残高:9.2億円
過去1年騰落率:+3.0%
過去3年騰落率:-
信託報酬:年率0.649%以内(税込み)
運用会社:Global X Japan
(2022年10月31日時点)

グローバルX ゲーム&アニメ-日本株式 ETF」の概要は「ゲーム開発および販売、eスポーツ、ゲームプレイ動画の配信、アニメ・漫画の制作など、ゲームおよびアニメに関連した商品・サービスを提供している日本企業への投資を目指します」となっており、ゲーム・eスポーツだけでなくアニメ関連企業も投資対象としているのが特徴です。

「Solactive Japan Games & Animation Index」という株価指数への連動を目指して運用するETFですが、実質的には投資対象の銘柄を厳選するアクティブファンドに近い運用といえます。2022年10月末時点での組み入れ銘柄の上位3社は、任天堂、カプコン、バンダイナムコホールディングスとなっています。現状ではアニメ関連銘柄の割合は少なめで、ゲーム・eスポーツ関連銘柄が大部分を占めているようです。

ETFなので、株式を購入できる証券会社であれば投資が可能です。投資信託と違って、買うときと売るときに所定の手数料がかかる点は注意が必要です。

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