年間40万円までの積立投資が非課税になるおトクな制度「つみたてNISA」。せっかくなら、少しでも手数料が安い方法で、ますますおトクに投資したいですよね。そこで本記事では、つみたてNISAの金融機関による手数料の違いと、信託報酬の低い投資信託について紹介します。
- どの金融機関を選んでも、つみたてNISAの手数料は同じ
- つみたてNISAの手数料は金融機関ではなく、投資信託によって変わる
- 信託報酬は毎日、運用残高から差し引かれる
どの金融機関を選んでも、つみたてNISAの手数料は同じ
つみたてNISA口座での投資には、投資信託を購入する時と売却する時に手数料がかかりません。
従って、つみたてNISAにかかる手数料は信託報酬(=投資信託の保有中にかかる手数料)のみとなります。
同じ投信であれば、どの金融機関(銀行・証券会社)で購入しても信託報酬は変わりません。そのためつみたてNISAの手数料は、どの金融機関を選んでも基本的に変わらないことになります。
つまり、お給料が振り込まれる銀行で通帳記入のついでにつみたてNISAの口座をつくっても、ネット証券で新しくつみたてNISAの口座を申し込んでも、投資信託の購入や売却のときにかかる手数料は0円で、どこも同じだということです。
手数料が安いつみたてNISA対象ファンド
「つみたてNISAにかかる手数料は信託報酬のみ」ということは、「つみたてNISAの手数料は金融機関ではなく、選ぶ投資信託によって変わる」ことを意味します。
そこで今回、つみたてNISA対象ファンドのなかでもとくに手数料の安い投信を、投資対象別にピックアップしました。「まずは低コストなファンドで投資を始めてみたい!」という人は、下記の図表を参考にしてみてください。
投資対象 | ファンド名 | 信託報酬 (年率・%) |
運用会社 |
---|---|---|---|
国内株式 | iFree TOPIXインデックス | 0.154 | 大和アセットマネジメント |
eMAXIS Slim 国内株式 (TOPIX) |
0.154 | 三菱UFJ国際投信 | |
Smart-i TOPIXインデックス | 0.154 | りそなアセットマネジメント | |
iFree 日経225インデックス | 0.154 | 大和アセットマネジメント | |
eMAXIS Slim 国内株式 (日経平均) |
0.154 | 三菱UFJ国際投信 | |
世界株式 | eMAXIS Slim 全世界株式 (除く日本) |
0.1144 | 三菱UFJ国際投信 |
SBI・全世界株式 インデックス・ファンド |
0.1102 | SBIアセットマネジメント | |
先進国株式 | 野村スリーゼロ 先進国株式投信 |
0 (※1) |
野村アセットマネジメント |
SBI・先進国株式 インデックス・ファンド |
0.1022 (※2) |
SBIアセットマネジメント | |
米国株式 | SBI・バンガード・S&P500 インデックス・ファンド |
0.0938 | SBIアセットマネジメント |
楽天・全米株式 インデックス・ファンド |
0.162 | 楽天投信投資顧問 |
2020年12月1日時点。運用会社各社の交付目論見書を基に編集部作成
※1 2031年1月1日以降は0.11%
※2 ファンドの純資産総額が500億円未満の場合
信託報酬は毎日、運用残高から差し引かれる
つみたてNISAを利用しているとかかる手数料の「信託報酬」。一体いつ、どんなタイミングで支払うのでしょうか?
答えは「毎日」です。つみたてNISAの利用中は毎日、運用している資産から信託報酬が差し引かれます。
といっても、つみたてNISAで投資できる投信の信託報酬は、一般的な投資信託と比べて低コストに抑えられているのが特徴。なかには手数料が年率0.1%以下のファンドもあります。運用している資産の総額が少なければ、1日にかかる信託報酬が1円を切ることもあるでしょう。
投信の信託報酬は、運用会社各社がweb上などで公開している「運用報告書」で簡単に確認できます。「自分のつみたてNISAにかかっている手数料を把握できていない」という人は、一度ネットで調べてみてはいかがでしょうか。