まんが家のリコたんと暮らすビションフリーゼのハナちゃんは、由緒正しいセレブ犬。ふわふわもこもこの、見かけは白雪姫のような美人さんだけど、一皮むけばツンデレな怪獣犬。でもそんなハナちゃんは飼い主にハッピーな金運をもたらすミッションを遂行中。今回は、憧れの高級外車生活への扉を開くの巻!(あやせ理子=絵とお話 聞き手・文=だーま)
ワンコの視野は広い?
こんにちワン! ビションフリーゼのハナちゃんです。
ハナちゃんのDNAには、ヨーロッパの宮廷育ちらしい優雅さと、狩猟犬だった勇敢な元気さが引き継がれています。
その優雅さは日々のツンデレな振る舞いに、そして、勇敢なところは凶暴さに転換されておりますが、それがたまらなく可愛いのです。
そんなハナちゃんは、お家にじっとしてるよりも、お出かけが大好き。
新しい生活様式では、自由奔放ってわけにはいかないけど、ワンコに罪はないわけで、ワンちゃんたちができるだけストレスをため込まない生活ができればいいなと思います。
ワンコと暮らしてわかることは、ワンコは人間よりモノをよく観察してるし、概念がちがうんだなあって。
たとえば、駐車場での毎回の出来事。
たくさんの車から、ハナちゃんは自分が乗るべき車を、必死に探し当てます。
しかも、飼い主のリコたんより早い!
リコたんがキョロキョロしているうちに、ダッとダッシュで一目散!
東京の青山界隈の駐車場は高級外車率が高く、ごくごく庶民的な国産車は存在が薄くて……。
でも、そんな中から見つけるって、どういう視野を持っているのかしらん?
それはね、視力だけではないのだワン!
匂いなの。
ダンナちゃんの匂い!
広いパーキングの中で、ふと風にのって、大好きなダンナちゃんの存在が漂ってくると、ハナちゃんは、嬉しくなるのだワン!
なるほどね。
でも、ハナちゃんは、今日は、ダンナちゃんの車でお迎えはないよ、と言っても絶対聞かないで、パーキング中を駆け回ります。
止まってる車を見ると、中にダンナちゃんがいると思ってて、まるで「ウォーリーを探せ」みたく、ダンナちゃんを探せゲームに熱中します。
なので、どの車にも、ダンナちゃんが乗ってないと判ると、ハナちゃんががっくし!
ハナちゃん、だからぁ、言ってるじゃない?
ウチのマイカーは庶民的な国産車だって。
だからぁ、それは、イタ車だったら。
フェラーリだからあ!
何度言っても、離れないハナちゃん。
ワンワンワンと興奮気味!
すると、背後から、フェラーリの持ち主とおぼしき人物が近づいて来たじゃないですか?
やばっ!