「運用の中身まで手軽にしない」という姿勢

あるとき、ロボアドバイザー「THEO」を手がけるお金のデザインに取材する機会がありました。
ロボアドバイザーとは、いくつかの簡単な質問に答えることで回答者に合った資産配分(ポートフォリオ)を提案する資産運用サービスのこと。資産配分の具体的な中身は、株式や債券などの値動きのある金融商品です。
ロボアドバイザーには投資一任型とアドバイス型の2タイプがあり、「THEO」は実際の運用まで自動でおまかせできる投資一任型です(アドバイス型は文字どおり運用のアドバイスまでで、実際の金融商品の売買は自分で行います)。

取材の際、印象に残ったのが、「私たちは『プロの資産運用をスマホで気軽に』の“プロ”の部分にこだわりたい」という言葉です。

ロボアドバイザーの中には、システム負荷やコストを考慮し、少数のETF(上場投資信託)を使って市場平均のリターンを目指すものもあります。つまり、日経平均株価やNYダウのような指数と同じ成果になるような資産運用です。何が良くて何が悪いという話ではありません。ただ、それをプロがやるかといえば答えはNOでしょう。ありとあらゆる金融商品の中からこれというものを選び抜き、世界経済の動向に合わせて臨機応変に売買を行うのが資産運用のプロの仕事です。

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「手軽に投資できるロボアドだからといって運用の中身まで手軽にしない」という姿勢に妙に感銘を受けた私は、何か新しい投資を始めようと考えていたこともあり、「THEO」を始めてみることにしました。

足元は2.47%のマイナス

運用をスタートしたのは、2018年8月から。最初に10万円を入れて、以降毎月1万円を積み立てています。2018年12月現在の元本は14万1000円(途中キャンペーンで1000円の入金あり)であるところ、時価評価額は13万7517円(-2.47%)となっています。

2018年12月14日現在の運用実績
2018年12月14日現在の運用実績
ポートフォリオのリスクは高めポートフォリオのリスクは高め

この4カ月でも、比較的大きな浮き沈みがありました。最も良いときは3.57%のプラス、最も悪いときは4.76%のマイナスです。2018年後半は米中貿易摩擦の影響などから、金融市場全体の傾向としてボラティリティ(価格の変動性)が大きくなりがちでした。

最も良いとき(2018年10月2日)
最も良いとき(2018年10月2日)
最も悪いとき(2018年10月29日)
最も悪いとき(2018年10月29日)

とはいえ、ロボアドは短期的な値動きに一喜一憂するタイプの金融商品ではありません。今後の動向をのんびりと見守っていきたいと思います。「ロボアドって最近よく聞くけど、実際どうなの?」と気になっている読者もいることでしょう。本記事では、「THEO」の運用実績を定期的にレポートしていきます。

トラリピインタビュー

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