親戚同士の集まりって、何を話したらいいの?

大人になると、年に数回、気まずくてどうにも手持ち無沙汰な時間をやり過ごさねばなりません。
その名は、「親戚同士の集まり」
子どもの頃は仲良く話していた、叔父さん、叔母さん、いとこなどなど、老若男女が入り混じる、うっすら顔なじみのあるメンツが勢ぞろい。

別に嫌いなわけではありません。本当です。
彼らは善良でちゃんと働いている真っ当な人たちなんですよ。
ただ、大人になるにつれて次第に交流も減って、どう接していいのかわかりません。
「彼らに対して、自分は昔どうやって接していたっけ?」と自分のキャラクターを上手く構築できず、とたんにコミュ障(※)になってしまう始末。
中途半端に幼少期を知られているために、現在の仕事やプライベートで見せている若干ながら社交性を発揮した姿を見せるのは、どこか照れ臭いものがあります。

(※)コミュニケーション能力が不足していること。ここで求められる能力は、世間話やスマイル、共感など基本的なソーシャルスキルのことです。コミュ障かどうかは自己申告なので、症状も定義も人それぞれ。「オレ、コミュ障だからさ~」と自称している人もいるように、若者はけっこう気軽に使っている言葉です。

子どものときは受け身で良かったんです。
ぼーっとしてても、「大きくなったねえ。もう○年生か。学校楽しい?」というテンプレート的な話を振ってくれるので、答えるだけでもはやその場の主役として祭り上げられます。
しかし、大人になってしまえばそんな甘い考えは捨てなければなりません。
一応、真っ当な社会人。お互いに仮面をかぶったまま、適度に和気あいあいとした空気を作り上げなければなりません。

気づけば自分よりもはるかに年下の親戚も増えていたりするので、適度に話を振って大人の余裕を見せたり、自慢話をする親戚に対しては、適度に持ち上げたりもしなければいけません。
(内心、「退屈だわ~。スマホいじりたい」と思ったとしても、しょせん年に数回、たった数時間のイベントなのでグっと我慢をこらえます)
彼らの基本情報も知らないまま、どんな話で場を持たせればよいのか、そして、あわよくば大人として知的でスマートな面も見せたいな……なんて考える面倒くさい人は、きっと私だけではないはず。

そういう場合は、事前にテンプレートとして使える小ネタを準備しておけばいいんです。
そこで、今回は親戚の集まりの場で、適度にその場を盛り上げるために、ドヤ顔で話せる経済小ネタを紹介します!
彼らの興味をピンポイントで引くために、年代別の小ネタを用意しているので、実用性は(たぶん)バッチリ。
誠に勝手ながら、私の年代である20代に合わせて、叔父さん、叔母さんの年齢設定をしています。
他年代の方は、「叔父さん」などの肩書は無視して、年齢だけ参考にしてください。

実践するときは、仕事関連のメールを読むふりをしながら、この記事をスマホで表示し、そっと手元に置きながら、ぜひ披露してみましょう!
今回の攻略対象は、「叔母さん」です。
それでは、以下見ていきましょう。

実践!親戚にドヤ顔で披露できる経済ネタ【年代別攻略】

叔母さん(想定:50~60歳)

※臨場感を持たせるために、筆者が勝手に創作しました。

パートもしくはフルタイム会社員、専業主婦。職業は何でもよいです。
子育てを一通り終え、ようやく自分の時間が十分持てるようになった今日このごろ。
気が強く、押しも強い性質。
正義感にあふれる面も持つ反面、人についつい厳しくなりがちですが、後で発言を後悔し、相手にフォローを入れるという気づかいの塊。
子どもたち、夫、同僚など、周りの人たちは、困ったことがあればまず一番に彼女に相談します。
たまに見せる天然な一面もかわいい、愛すべき家族のリーダー的存在。
周りの皆さんは、これ以上彼女に心配をかけないように心がけてあげてください。

まずは、叔母さんが金色のアクセサリーを身に着けていないか、くまなくチェック。
指輪でもブレスレットでもネックレスでもイヤリングでもブローチでも、何でもよいです。
たとえ、純金製ではなくとも、金色のアクセサリーはどこかに身に着けている……はず!
血眼になって探してください。
そして、見つかったら以下のセリフをしゃべりましょう。
臨場感を持たせるため、以下、会話テンプレートを用意してみました。

ここではイヤリング設定で話を進めます。

あなた:「そのイヤリング素敵ですね。デザインがとってもお洒落!あ、それってもしかして金ですか?

【叔母さんのイヤリングが金だった場合】

叔母さん:「ええ。金よ。といってもだいぶ昔のものだから。あれ?これいつ買ったかしら……」

あなた:「そうなんですか!だからそんなに神々しく光ってるんですね。素敵だから手放すのは、もちろんもったいないと思うんですけど、金っていま絶好調らしいですよ。査定に出したら、もしかしたらけっこういい値いくかもしれませんね」

【叔母さんのイヤリングが金じゃなかった場合】

叔母さん:「これ? そんな高いものじゃないわよ。ただの金メッキ! 金だったらとっくに売って、子どもの学費にしてるわよ~。でも、ありがとうね」

あなた:「あ、金メッキなんですか!?全然わかんなかったです。でもすっごくデザインとか光沢もいいですよ。叔母さん、いい買い物しましたね。でも、もしこのイヤリングがすべて金だったとしたら、けっこういい値いくかもしれませんね、とくにいまは

【共通】

叔母さん:「どういうこと?」

さて、お待たせしました。
ここからが経済ネタの真骨頂です。
まずは、今年に入ってからの金の値動きと、今後の見通しについて簡単に解説します。
あくまで親戚に話のネタとして話すことを想定していますので、とても簡単で初級者向けの解説となります。
アカデミックでプロ的な解説ではありませんので、実際に投資されている方にとっては、「何をいまさら語ってるんだよ」と鼻で笑いたくなるぐらい承知の事実かしれませんが……。
では、以下、ライトでカジュアルにざっくりと解説していきます。

直近の金の値動きは?(2019年1月~3月)

今年の金の価格は、徐々に上昇しており、好調さをみせています。
2月には1トロイオンス(約31.1グラム)=1300ドル台まで持ち直しました。

実は、昨年の金は不調続きで、価格は1200ドル台を推移するというイマイチな結果でした。
そして昨年の8月には、直近の最低価格1167ドルまでダダ下がる始末……。
当時は、アナリストからも「金も落ちたものだな」と落胆の声が上がったほどです。

しかし、今年に入って少しずつではありますが、価格は安定した上向きになりました。
今後はより速いスピードで急上昇していくのではという見方が強いようです。

何でこんな値動きをしてるの?

昨今の世界経済はデフレに向かっているといわれています。
そして、多くのアナリストが、数年後には、1929年の世界大恐慌や、2008年のリーマン・ショックなみの大不況時代に突入するのではという見方をしています。

金は“安全資産”ともいわれています。
現物資産で手元に置いておけるという安心感や、世界各国どこでも換金可能という万能っぷりが、とくに不況時には高く評価されます。
不況時には投資家がこぞって買い始めるので、さらに価格は押し上がるという好循環スパイラル!
デフレ時には、株であれ何であれ、たいていの資産はこぞって下落するのですが、金は面白いことに逆の動きを示す傾向にあります。

また、金は景気動向だけでなく、世界各国の政治情勢によっても左右されます。
金は一般的に、世界情勢が混乱すればするほど、価格が上昇する傾向にあるという一風変わった資産なんです。
例えば、昨今では、米中貿易摩擦やイギリスのEU離脱問題など、世界各国で不穏な空気が立ち込めているので、金にとってはますます好材料と言えるでしょう。

今後の金価格の見通し

とりあえず、直近では上昇基調です。
そして、一部のアナリストの中では、いまから4年後の2023年には、なんと3000ドル台に突入すると予想する声も上がっています。
(これまでのドル建て金価格の史上最高値は、2011年9月に記録した1923ドル)
今年の3月時点で、ちょうど1300ドル台を推移している価格水準なので、ちょっと信じがたい思いもありますが……。
3000ドル台突入は、本当に実現するかどうかはわかりませんが、とにかくいまから約数年間は上昇基調が続くのではという見立てが、一般的なアナリストに多い意見です。


写真のような金ののべ棒は金地金(インゴッド)といいます。重量は各貴金属会社によって取り揃えが異なりますが、一般的には5グラムから1キロまでなど幅広い重さの金地金があります。

さて、この解説を踏まえた上で、金にまつわる小ネタを、わざとらしくないように自然と盛り込んでいきます!

【共通】

あなた:「金って最近、価格上がってるらしいですよ。どこかのニュースで聞いたんですけど、これから何年かは、もう上り調子みたいですよ!

叔母さん:「え?そうなの?確かに私もどこかで聞いたような……。」

【叔母さんのイヤリングが金だった場合】

あなた:「叔母さん!そのイヤリング持っておくと、数年後には大金持ちになってるかもしれませんね~。

祖父:「次会ったときは、妙に羽振りがよくなっとるかもしれんのう」

祖母:「ちょっと高級な老人ホームにでも入れてもらいましょうかね」

叔父さん:「ハッハッハ。お義母さんとお義父さんは本当に面白いなあ。まったく、大げさですよ。でも、最近はデフレだから、金の勢いがすごいのは本当だよね」

【叔母さんのイヤリングが金じゃなかった場合】

あなた:「そのイヤリング、金に突然変わったりしないですかねえ。」

叔母さん:「ほんとよね。触れる物全部が金になればいいのに……。家のローンもこれで完済するわよ」

祖父:「まったく、お前は強欲じゃのう」

祖母:「まあ、いまはデフレって聞きますからねえ。そりゃあ金も上がりますよ」

【共通】

あなた:「そうですよね。デフレだと、株は下がるのに、金だけ上がっちゃいますもんね。でも、いまはまだ、金は徐々に上がりつつあるぐらいの水準らしいから、高騰しちゃう前に買うのが賢いのかもなあ。よし、1キロぐらい買ってみよう!

:「あんた、何バカなこと言ってんの?金の価値知ってるの?」

叔父さん:「威勢がいいなあ。1キロかあ。買ったときは教えてよ」

:「あのね、金を1キロ買おうと思ったら、いくらかかるかわかってんの?500万はくだらないわよ!あんた、そんなにお金持ってたの?それなら親孝行でもしてもらおうかしら」

祖父:「ハッハッハ。まったく、せっかちなところは子どもの頃から変わらんのう」

あなた:「えー。500万円?そんなにドカンと投資に回す余裕なんてないよ……」

叔母さん:「そうねえ。そんなにお金があるなら、親戚一同、たかりに行こうかしら」

全員:「ハッハッハ」

……以上が叔母さんとの会話テンプレートでした。
教育番組とホームコメディドラマと朝ドラのテイストを入れてみました。

ポイントは、自分があえてピエロ的な役回りをすること。
みんなからイジってもらえるので、きっと美味しくなるはずです!
そして、祖父母の「まったく、あんたは変わらないわねえ」的発言を上手く引き出すことで、何となく場がほっこりすることでしょう。

ただ、もちろんこんなに上手いこと会話が運ぶはずありません。
だいたい、ここの登場人物は、みんな金に詳しすぎな気がします。
「どれだけ意識高い会話してるんだ!」って思いますよね。
まあ、とりあえず、金の基本知識だけ覚えていただいて、会話の運びに関しては状況に応じて工夫するというやり方が一番でしょう。

GW、叔母さんに会っても、もうこれで怖いものなし!
またいつか「叔父さん編」や「いとこ編」なども取り上げてみたいと思います。