家計の改善において、節約と同じくらい大切な「収入を増やすこと」。とはいえ、誰もがそう簡単に働いて収入を増やせるわけではありません。そこで本連載では、家事と育児、在宅ワークを両立する人気インスタグラマー・もちこさんに、働き方のコツや、家庭とのバランスのとり方について語っていただきます。今回は、もちこさんが実際に仕事を探した方法を教えていただきました。
第1回「「専業主婦は向いてなかった」在宅勤務で復職に成功」はこちら
- 仕事探しの前に、まずは必要な収入額を計算する
- 「人の困りごと」に着目すると、仕事を見つけやすい
- 仕事を探すだけでなく、自分で仕事を作る
仕事を探す前に「いくら収入が必要か」を計算する
仕事を探す前に、まずは「我が家ではいくら収入が必要なのか」「働く前に、節約で収支を改善できないか」を逆算しておくことが大切です。それにより、子供が小さいうちは無理に働かなくても、節約を頑張れば働かなくて済む可能性が見えてくるかもしれません。
実際、私は子どもが赤ちゃんの時は専業主婦として、夫の給与で生活していました。当時は自分のお小遣い程度(月1~2万円)の収入が手に入ればいいなと思っていたので、まずは休日にできる仕事から個人事業主としてスタート。
子どもが小学生になってからフルタイムで本格的に働いて、大学資金や老後資金を貯め始めようと考えていました。
まずは固定費などの節約でお金を浮かせられないかを考え、それでも足りない分を計算して「少しずつ仕事にチャレンジしてみる」のがおすすめです。
個人事業主として開業し、趣味を仕事にする
私が産後、まず働いたのは個人事業主として開業した仕事です。
趣味でしていたことが友達や、友達の友達などの間に口コミで広がり、だんだん無料で対応するのが難しくなっていったことが個人事業主として開業した理由の一つでした。開業するにあたり、最初はホームページを作成したり、料金を設定して注文フォームを作ったりするところからスタート。
開業後は、友人だったとしても無料で承るのではなく、注文フォームを通しての申し込みをお願いすることで、自分の時間を無料で削らずに済むよう工夫していました。
趣味を仕事に繋げるために行ったこと
ホームページ作成:Wixを使えば簡単におしゃれなサイトを作成できます
注文フォーム作成:Googleフォームで作成しました
物販だけであれば、無料でネットショップを開設できるサービス「BASE」でも十分だと思います。メルカリやminne、Instagramでも、自分の商品を販売することができます。
「いきなり開業した」というと大ごとに聞こえるかもしれません。でも実際は、働かないよりはいいかな? 程度の気持ちでチャレンジしてみただけです。
個人事業主に必須の確定申告は会計ソフトがあれば解決しますし、分からないことは税務署に電話すれば丁寧に教えてもらえます。「難しそう」と気負いしすぎる必要はないと思います。
自分が好きだと感じた企業に連絡してみる
現在働いている正社員・テレワークの仕事は、自分から企業に連絡したことが採用につながりました。自分が使ってみて「この商品/サービスがすごく好き!」と感じた会社に、自分ができることをまとめてアタックしてみる……という流れです。これまでにこの方法で、4社ほどからお仕事をいただけた経験があります。
アタックの際は、「御社で働きたいのですが、求人情報が見当たらなくて……すごく好きなサービスなので、私にもお手伝いできることはありませんか?」と正直に自分の気持ちを伝えます。
いきなり正社員としての採用が難しそうな場合は、「人手が足りない時だけでもいいから声をかけてください!」と伝えてみるのもいいでしょう。
単発の契約であれば、相手の金銭や雇用の負担も減らせるはず。単発で働いてみて、よく働いてくれる人だなと思ってもらえれば、そのまま正社員になれる可能性も出てきます。求人掲載が見つからない場合でも、チャンスはあると思います。
自分から企業に連絡することで、採用につながる可能性もあります
現在の私の仕事は、とあるサービスに関するWebコンテンツ制作です。店舗はなくオンラインのみサービスだったので、お問い合わせフォームから感謝の気持ちと合わせて自分ができそうな事をそっと伝えてみたことで、話をする機会をいただき、採用につながりました。
具体的には、そのサービスがYouTubeで実施したアンケート結果に女性の割合が14%しかいなかった一方、「サービスをもっと女性にも知って欲しいと思っている」という言葉を聞いて、「それなら解決できるかも!」と思って連絡したのがきっかけでした。
育児をしている女性にとって、YouTubeを見る時間はなかなかありません。女性が多いSNSでの発信を提案し、実際に運用を担当した結果、1年後には14%→40%まで女性ターゲットを増やすことができました。
仕事探しでは「人の困りごと」を意識する
開業や、企業に直接連絡するなどの仕事探しの方法は「自分には難しそう」と感じる人もいるかもしれません。しかし、人それぞれ得意なことや好きなこと、できることがあるはずです。
企業で働きたくて提案するにしても、自分でサービスを作る場合でも、「人の困りごとを探す」ことを意識すると、仕事に繋がりやすいと思います。
「どんな仕事に需要があるのか」「自分だったらこういうサービスが欲しい」「こうすればもっと改善するはず」などを考え、それと自分の好きなことやできることを掛け合わせるのがポイントです。
自宅で働きたいのなら、自分で仕事を作る
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、働き方を見直した人も多いでしょう。在宅でできる仕事を探している人もいるかもしれません。テレワークの求人を探すのもアリですが、まだまだ日本では少ないもの。
そんな時こそ自分のお店を開いて運営したり、自分の好きな企業に「こういう風にすると改善すると思います。いかがですか?」と、家でできる仕事を考えて提案してみるのもいいと思います。ブログを作ってGoogleアドセンスなどの広告を貼ることも、自宅でできる立派なお仕事です。
はじめは、自分は何が好きなのか、何ができるのか、それは仕事につながるのか……などを考えるのも難しいと思います。私が実践したように、まずは自分が好きな商品をつくっている会社の求人を探してみたり、求人がない場合は、自分からコンタクトをとってみるのも一つの手段です。
なかなか好きなことを仕事にしたり、テレワークで働く環境を作ることは大変だと思いますが、この記事が何かの参考やきっかけになれば嬉しいです。
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