つみたてNISAは投資信託だけが対象だと思っていませんか? 実は、一部のETFもつみたてNISAを利用して購入できるのです。この記事では、数少ないつみたてNISA対象のETFとその取扱い証券会社、さらにはETFを選ぶメリット・デメリットについてご紹介します。ぜひ銘柄選びの参考にしてください。

  • つみたてNISAで買えるETFは全7本。取り扱いは今のところ大和証券のみ
  • 複利効果重視なら投資信託、信託報酬ならETF。近年は投資信託の信託報酬も安い
  • ETFは売買手数料もかかるため、コスト面でも有利とはいいがたい

つみたてNISAで買えるETFの銘柄は?

2021年3月現在、つみたてNISAでETFを取り扱っている金融機関は大和証券のみで、銘柄は以下の7つです。

銘柄名 銘柄コード 信託報酬
(年率、税込み)
ダイワ上場投信-日経225 1320 0.176%
ダイワ上場投信-JPX日経400 1599 0.198%
ダイワ上場投信-トピックス 1305 0.121%
上場インデックスファンド世界株式(MSCI ACWI)除く日本 1554 0.264%
上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI) 1680 0.264%
上場インデックスファンド米国株式(S&P500) 1547 0.165%
上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング) 1681 0.264%

投資信託とETF、どっちを選ぶべき?

ETFと投資信託のインデックスファンドは、日経平均株価のような市場平均への連動を目指す「パッシブ運用」をする点で似通っており、その中身に大きな違いはありません。ただし、一点大きく異なるのが、ETFは株式市場に上場しているため、売りたくなったら株式と同じように価格を指定した売却(指値注文)ができるという点です。

ETFと投資信託をわかりやすく比較するため、以下の表にまとめてみました。

  投資信託 ETF
上場区分 非上場 上場
取得できる時間 申込期間中の9時~15時 取引時間中はいつでも
取得価額 基準価額(1日1回算出) 市場価格によりつねに変動
信託報酬 一般的にETFより高め 一般的に投資信託より低め
売買手数料 ファンドや証券会社によって異なる売買手数料
(つみたてNISAでは無料)
取扱証券会社規定の売買手数料
分配金 特定口座・一般口座では分配金は課税対象
元本払戻金(特別分配金)は課税されない
特定口座・一般口座では分配金は課税対象

複利効果重視なら投資信託、信託報酬ならETF

ETFには複利効果がない

ETFは必ず分配金が払い出される仕組みになっているうえ、投資信託のように分配金を自動的に再投資する仕組みがありません。そのため、長期運用で重要になる「複利効果」を得るのが難しいのです。これはつみたてNISAでETFを購入する最大のデメリットだといえます。

複利とは、運用の結果生まれた利益を次の投資の原資にして、利益がまた利益を生む仕組みです。利子に利子がつくので、金額や運用期間が大きくなるほど大きな利益が得られます。長期運用をするメリットはこの複利効果によるものなのですが、ETFは複利のメリットを得にくいため、そもそも積み立て投資では不利といえます。

一方、投資信託であれば分配金を自動で再投資できますし、分配金を出さないものも選べるため、より効率的に複利のメリットを受けられます。複利効果を重視するなら、ETFではなく投資信託を選ぶべきでしょう。

信託報酬が安いのはETF

つみたてNISAでETFを購入するメリットは「信託報酬の安さ」にあります。一般的にETFの信託報酬は投資信託より低く設定されており、つみたてNISA対象商品の信託報酬を比較しても、ETFのほうが若干低めなのは事実です。

しかし近年では、投資信託でも信託報酬が0.1%台のものが登場しており、ETFのメリットであった信託報酬の低さが目立たなくなってきました。さらに、つみたてNISAの対象となる投資信託はすべてノーロード(購入時手数料ゼロ)。ETFの場合は普通の上場株式と同様に購入時手数料がかかるため、売買手数料まで含めて考えると必ずしもETFがお得というわけでもないのです。

つみたてNISAでETFが買える証券会社は少ない

2021年3月時点で、つみたてNISAでETFが買える証券会社は大和証券のみです。そもそもつみたてNISA対象のETFは少なく、ETF自体が積立投資向きとはいえません。ETFを積極的に購入したいのであれば、つみたてNISAではなく一般NISAを選んで売買したほうが得策といえるでしょう。

一般NISAであれば、上場しているすべてのETFに投資できて、非課税枠も年間120万円と大きいため、この範囲内ならまとまった金額の投資が可能です。ETFは積立投資に使うより、一括投資で利益を出すという考え方もあるでしょう。

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