妊娠が分かると、赤ちゃんのためのものを揃えたり健診を受けたり、何かと入用なもの。もしもの入院や緊急帝王切開などの費用に備えて、医療保険への加入を意識し始める人もいるでしょう。妊娠中に医療保険を検討する場合、気を付けなくてはいけないポイントもあります。
- 妊娠中の保険加入は、条件付きに。加入自体難しい場合もあるので注意が必要
- 妊娠・出産に関する保障が適用される商品を選び、健康なうちに契約する
- 正常分娩は医療保険の対象外。出産費用は、公的制度でカバーする
妊娠中の医療保険は、申し込み時の告知内容によっては保障に制限が出る
保険会社のよくある質問などを見ると、「妊娠中でも医療保険に申し込める」という回答も多くあります。しかし、申し込みができても加入ができるか、そして妊娠・出産に関する保障が受けられるかは別です。
妊娠が分かった後に保険に申し込んだ場合、現在の妊娠については入院や手術を受けても保障されない条件付きでの契約になることがあります。また、既に妊娠に関連して入院や手術をした経験があったり、帝王切開などの予定が決まっていたりする場合には、加入自体が難しくなります。
その他、妊娠や出産とは別の病気やケガで入院・手術をした経験がある場合も同様に、加入が難しくなる可能性があります。
現在の妊娠が保障対象になる医療保険もある
現在の妊娠に備えるため保険を検討する場合、
①現在の妊娠について保障される保険を選ぶ
②健康上のトラブルが起きる前に検討を済ませる
ということがポイントになります。
現在の妊娠も保障されるタイプの医療保険では、申し込み可能な週数が定められていたり、保障を受けられるまで一定の待機期間が設けられていたりします。また、保障内容が一般的な医療保険とは異なる場合もあるため、保険を検討する際にはしっかり確認しておけると良いでしょう。
保険商品名 | 保険会社 | 申し込み 可能な週数 |
概要 |
---|---|---|---|
母子保険はぐ | スマートプラス 少額短期保険 |
19週6日目まで | 切迫流産・切迫早産での自宅安静や、 入院・手術が保障される。出産後は 入院・産後うつでの通院、こども1人の 入院・手術、個人賠償責任保障が 受けられる。 |
出産保険 | 太陽生命保険 | 21週まで | 出産に伴う輸血治療を受けたときや 妊娠・産後うつ、重症型妊娠高血圧 症候群と診断されたときなどに保障を 受けられる。保険満期には満期保険金 を受け取れる。 |
ママと赤ちゃんの 医療保険 ディアベビー |
アイアル 少額短期保険 |
週数制限なし (保障開始は 最短で保険始期日 31日目から) |
異常妊娠・異常分娩での入院や、 赤ちゃんの出生後発病した病気での 入院が10日以上になった場合などに 保障を受けられる。2年目以降入院と 手術のみのプランに自動変更される。 |
たすけあい 女性コース |
コープ共済 | 週数制限なし | 掛金を2000円・3000円・4000円から 選べる。帝王切開や出産関連の合併症 など女性特有の病気で入院した場合、 入院給付金が上乗せされる。決算で 剰余金が発生した場合は割戻金を 受け取れる。 |
正常分娩は保障対象外となることが多い
ただし、医療保険の活用ができない場合もあります。一般的に、緊急帝王切開などのトラブルが起きなかった正常分娩は、公的医療保険・民間医療保険どちらでも保障対象外となります。他にも、入院をした時の食事代や個室を選択した時にかかる差額ベッド代も自己負担が必要な費用です。
しかし、補助が一切ないというわけではありません。公的制度を利用することで、出産育児一時金などの一時金を受け取ることができます(詳しくはこちらの記事でご紹介しています)。
また、妊娠高血圧症候群や悪阻などで通院や投薬を受けた場合は公的医療保険が適用され、お仕事を一定期間以上休んだ場合には傷病手当金が受け取れる可能性があります。