欧州で広がる“エシカル消費”

“エシカル消費”という言葉をご存知でしょうか?

エシカル消費は、直訳すると「倫理的な消費」となります。これが、本来の意味から派生して、現在では社会や環境に配慮した製品やサービスを自発的に選んで消費することを指す言葉として認識されているようです。

あまり聞きなれない言葉ですが、いま欧州の若者を中心に世界へ広がりはじめている消費スタイルなのです。

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そもそも、普段私たちが何気なく購入する商品の中には、生産過程で大気汚染につながる物質を排出している商品もあれば、労働者に低賃金労働を強いることで生産されている商品がたくさんあります。こうした世界の共通課題とされる社会・環境問題を「個々人の消費行動から変えよう」という考え方が“エシカル消費”の根底にあるのです。

ファッション業界も次のトレンドとして注目

海外に目を向けると、エシカル消費を広めるファッション業界の取り組みが目立っています。

例えば、2018年7月上旬にドイツ・ベルリンで開催された「ファッションウィーク」では、エシカルをテーマにしたファッションの展示会「Ethical Fashion Show Berlin(エシカルファッションショーベルリン)」や、見本市である「Green Showroom(グリーンショールーム)」などが開かれました。ここでは、農薬を使わないオーガニックコットンと呼ばれる素材を使用した洋服や、フェアトレードの上に成り立つアイテムなどが紹介されました。

こうしたファッション業界の取り組みは、ファッションに関心のある若者が、環境や社会問題を考えるきっかけとなっています。さらに言えば、流行の発信地となるファッション業界がエシカル消費を推奨することは、“エシカル消費はかっこいい”という価値観を広げることにつながるのではないでしょうか。

「かっこいい服をかっこよく消費する」

確かに、若者に響きやすいメッセージかもしれません。次の時代の若者のトレンドになれば、それだけで社会がすこしだけよい方向に向かうかもしれませんね。

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