日本の投資家にとって主な投資対象国となるのは日本とアメリカでしょう。それ以外の先進国を挙げるとすれば、欧州の国や地域が選択肢になります。欧州には、イギリス、ドイツ、フランスなどの経済大国もあります。欧州の株式市場へ投資をすることで、先進国株式投資の選択肢を広げてはいかがでしょうか。本記事では、欧州の代表的な株価指数について紹介します。

  • 先進国への投資を検討する場合、日米以外に欧州が選択肢になる
  • 欧州各国に独自の株価指数があるほか、欧州全体をカバーする株価指数もある
  • 欧州の株価指数に連動するインデックスファンドやETFもある

イギリス「FTSE100」

FTSE100とは、イギリスのロンドン証券取引所で上場している、時価総額が大きい100社を対象とする株式指数です。1983年12月31日の株価指数を基準値(1,000ポイント)として、指数が算出されています。

FTSEには、バーバリーなどイギリスの伝統的な企業も組み入れられています。イギリスは欧州連合(EU)を離脱しましたが、依然としてヨーロッパの中では主要な国であることに変わりはありません。FTSE100は、イギリスの経済の状況をみる代表的な指数として活用されており、多くの投資家が参考にしている指標です。FTSE100に連動するETFは「UBS ETF 英国大型株100(FTSE 100)」があります。

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ドイツ「DAX」

ドイツのDAXは、ドイツのフランクフルト証券取引所に上場する時価総額上位30銘柄で構成される株式指数です。ドイツは、EUの主要国ですので世界的な企業も多く、注目する投資家も多い指標です。DAXには、ダイムラーやフォルクスワーゲンなど、日本でも馴染みの深い企業も多く組み入れられています

ドイツは人口も多く、GDPの規模はヨーロッパ最大の国です。そのため、ドイツの主要な指標であるDAXは世界中の投資家が注目しています。ドイツは、先進工業国であるのと同時に貿易大国でもあるため、経済も安定しています。

ドイツのDAXに連動する投資信託では、日興アセットマネジメントの『インデックスファンドDAX(ドイツ株式)』があります。この投資信託は、DAXに連動して変動するため、ドイツ経済の恩恵を受けることが可能です。

EUのイメージ写真
先進国投資の選択肢として欧州も検討したい

フランス「CAC40指数」

フランスのCAC40とは、ユーロネクスト・パリに上場する企業の中で、時価総額上位40銘柄で構成される株式指標です。フランス経済の状況を測る指標として、ヨーロッパに投資をする多くの投資家から注目されています。

CAC40はアクサ、ミシュラン、ルノーなど、日本人でも知っているようなフランスの代表的な企業で構成されている点が特徴です。

残念ながら、CAC40に直接投資するインデックスファンドやETFは日本国内にはありませんが、フランス株式へ投資をする場合であれば、カレラアセットマネジメントの「フランス株式ファンド」があります。「フランス株式ファンド」はフランスの金融商品取引所に上場する企業のうち、成長力が高い企業を選定している投資信託です。

フランス エッフェル塔のイメージ
欧州には日本にもなじみの深い企業が多くある

MSCIヨーロッパ・インデックス

MSCIヨーロッパ・インデックスとは、ヨーロッパ15カ国における株式で構成される株式指数です。構成銘柄の中でも多く含まれているものは、イギリス、フランス、ドイツ、スイスなどの主要国です。

MSCIヨーロッパ・インデックスに連動するETFは、「UBS ETF 欧州株(MSCIヨーロッパ)」があります。

S&Pヨーロッパ350指数

S&Pヨーロッパ350指数は、アメリカのS&P社が提供する株価指数です。S&P350は、ヨーロッパを代表する350社で構成されています。構成銘柄はイギリス、ドイツ、フランスなどヨーロッパ主要国の企業です。

S&Pヨーロッパ350指数に連動する商品は国内では設定されていませんが、米国株式の口座を持っている方なら、ブラックロックの海外ETF「iシェアーズ ヨーロッパETF」に投資できます。

ヨーロッパはEUの発足後、経済の結びつきが強くなっています。MSCIヨーロッパ・インデックスやS&Pヨーロッパ350など、複数の国の企業で構成されている指数に連動するETFに投資をすることで、ヨーロッパ全体の経済成長の恩恵が受けられるでしょう。

ETFとインデックスファンドはどちらを選ぶべき?

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