「積立投資を始めたいけど、どのやり方を選べばいいの?」。そう悩んでいる人は多いのではないでしょうか。本記事では、積立投資のやり方をざっくり知りたいという人に向けて、代表的な4つの方法を解説します。始める前に特徴を理解しておきましょう。

  • 積立投資とは、定期的に同じ金額の商品を積み立てる投資方法
  • リスクを抑えながら時間をかけて資産を成長させるのに優れる
  • つみたてNISA、iDeCo、るいとう、ロバアドバイザーなどの選択肢がある

積立投資は長期運用の有力な選択肢

積立投資とは、定期的に同じ金額の商品を積み立てる投資方法です(例えば、毎月末に1万円ずつなど)。一般的に少額からスタートでき、設定したタイミングで自動的に買い付けしてくれるので管理の手間もかかりません。

通常の株式投資に代表される一括投資では、高いタイミングで買ってしまう可能性を避けられません。しかし、積立投資では定期的に購入を続けるため、購入のタイミングが分散され、リスク軽減につながります

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また、積立投資の特徴として「ドルコスト平均法」がよく挙げられます。定期的に同じ金額を購入することで「高い時は少し買い、安い時にたくさん買う」ことになり、結果的に平均購入価格が下がる仕組みのことです。

このように、積立投資はリスクを抑えながら時間をかけて資産を成長させるのに優れた方法だといえます。

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積立投資の代表的な選択肢──4選

ここからは、積立投資の代表的な選択肢を4つ紹介します。1つだけでなく複数の方法を組み合わせて運用もできるので、自分に合った方法を探してみてください。

つみたてNISA

つみたてNISAは、毎年40万円までの積立投資が20年間非課税になる制度です。通常、運用益や配当金には20.315%の税金がかかるため、税金がかからないことで運用効率が大幅にアップします。

つみたてNISAの対象商品は、販売手数料ゼロ、信託報酬は一定水準以下など金融庁の厳しい基準をクリアした投資信託・ETF(上場投資信託)だけです。手数料が低く、非課税期間が20年と長いので、じっくり時間をかけて資産形成するのに適しています。

つみたてNISAに似た制度にジュニアNISAがあり、こちらは子ども用の教育資金を親が運用することを想定しています。年間80万円まで投資でき、非課税期間は5年です。ジュニアNISAは2023年までで終了することが決定しています。2024年以降は新規購入ができませんが、当初の非課税期間(5年間)の満了を迎えても、18歳になるまでは引き続き非課税で保有することが可能です。

つみたてNISAに向いているのはどんな人?

iDeCo

iDeCoは個人型確定拠出年金とも呼ばれる、年金制度のひとつです。掛金の拠出や運用はすべて自分で行い、運用終了後の資産を年金として受け取れる仕組みになっています。

掛金が全額所得控除の対象になり、運用益への課税もありません。また、年金として拠出金を受け取る際には退職所得控除や公的年金等控除の対象にもなります。節税を優先して投資制度を選ぶならiDeCoが最強といわれることもあります。

iDeCoで注意が必要なのは、掛金が原則60歳まで引き出せないことです。運用の途中で結婚や住宅購入などまとまったお金が必要な場面があったとしても、iDeCoの拠出金は使用できません。あくまで老後の資産づくりとして役立てましょう。

iDeCoとつみたてNISA比較、併用のコツは?

るいとう

るいとうは株式累積投資の略です。株式の1銘柄を、毎月決まった金額ずつ定期的に買い付ける方法です。つみたてNISAと基本的な仕組みは同じで、投資対象が投資信託ではなく個別銘柄になったものをイメージするとよいでしょう。

株式の売買には単元というものがあり、単元未満だと購入できません。しかし、るいとうを活用すれば、単元に満たない株数でも購入が可能です。購入金額の設定は1万円からできる証券会社が多くなっていますので、まとまった資金がなくても株式投資を始められます

ただし、るいとうは銘柄を分散させる投資ではありません。購入のタイミングを分ける「時間分散」は効きますが、複数の投資対象に投資する「資産分散」の効果はないことに留意しておきましょう。

ロボアドバイザー

ロボアドバイザーとは、あらかじめ行われたヒアリング内容に基づいてコンピューターが運用の提案をしてくれる仕組みのことです。

どの程度までリスクを許容できるか(元本割れは一切許容できない、多少リスクがあっても積極運用したい、など)などの設定に応じて、一人ひとりに合ったポートフォリオ(金融資産の組み合わせ)を提案してもらえます。自分でポートフォリオを考える時間がなかったり、経験がなく不安と感じていたりする人におすすめです。

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ロボアドバイザーには「アドバイス型」と「投資一任型」があり、アドバイス型はポートフォリオを提案するだけで運用指示は自分で行います。投資一任型は運用まで任せるもので、入金さえすれば自動的に買付や運用をしてくれるため、手間がかからないのが特徴です。

ロボアドバイザーは、「知識や時間がなくて資産運用をなかなか始められない」という人に適した方法かもしれません。

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