株や投資信託などの金融商品には、元本割れのリスクがつきものです。元本割れとは、購入した金融商品の価値が、投資元本(元手)よりも下回ってしまうことです。今回は、元本割れリスクを抑えるために実践すべき投資手法を解説します。

  • 投資には常に元本割れのリスクが付きまとう
  • 元本割れのリスクを低減するためには、やっぱり「長期・分散・積立」が有効
  • 「長期・分散・投資」をしていても元本割れはあり得るが、それはチャンスといえる

投資は元本割れが避けられない?

投資をする場合には、常に元本割れのリスクがあることに注意しなければなりません。そこで、まずは「元本割れ」とは何かを解説していきます。

そもそも投資における「元本」とは、投資で利益や収入を生み出すための、元になったお金(元手資金)のことです。例えば、金融商品を100万円購入(投資)して、その後、10%値上がりすると10万円の利益が得られます(税金・手数料などは考慮せず)。この10万円の利益を生み出す元になったお金、つまり元本(元手)が100万円ということです。

投資では、金融商品の価格(価値)が取得価額(購入した金額)よりも下がってしまい、元本を下回ってしまう場合があります。簡単にいうと、金融商品の価格が下がり、損失が出てしまっている状態です。

このような状態のことを「元本割れ」と呼び、投資において常に考慮すべきリスクといえるでしょう。一般的に投資する銘柄を複数に分散すると、全体としてはリスクを抑えられるといわれています。しかし、銘柄分散効果があるとされている投資信託でも元本割れしてしまう可能性があるのです。

金融商品の中には、「元本確保」や「元本保証」を謳う商品もありますが、為替変動によって実質的に元本割れしていることがあるので注意が必要です。例えば、外貨建て保険や外貨預金などは元本保証とされる場合がありますが、あくまでもそれは外貨ベースによる元本保証です。したがって、日本円に換金する際に、購入時より円高が進行していると元本割れしてしまう可能性が考えられます。

元本割れとは? 元本割れしないってどういうこと?

このように元本確保とされる商品などにも元本割れリスクがあるので注意しましょう。

投資信託の元本割れを避ける秘訣とは?

投資信託で元本割れを避けるためには、投資の王道である長期・分散・積立という3つのポイントを心掛けていくことが重要です。実際、運用期間5年と20年の比較をした場合、20年運用している方が元本割れリスクは低くなる傾向があります。

つみたてNISA早わかりブック
金融庁『つみたてNISA早わかりブック』より

また、投資する銘柄を分散することで、損失が出ている銘柄があったとしても他の銘柄でカバーしやすく元本割れのリスクを軽減する効果があります。分散投資は銘柄を1つに絞った投資よりも収益性は低くなるかもしれませんが、「堅実に投資をしたい」または「元本割れはできるだけ避けたい」という方には、必須といえるでしょう。

集中投資vs分散投資。最終的に勝つのはどっちだ?

さらに、積立購入をして取得タイミングを分散することも有効です。

たとえ元本割れするほどの下落相場でも、積立投資を実践していればむしろチャンスになります。例えば、記憶に新しいコロナショックでは、世界中の株価が2020年2月末から3月にかけて大暴落しましたが、その後急速に回復して最高値を更新した銘柄は多いです。

積立投資を実践していると、コロナショックのような下落相場では一時的に損失を抱えたとしても、その間は安値で投資できます。結果的に、絶好の投資チャンスで投資している可能性が高いのです。このような理由から、長期・分散・積立を実践することで堅実な投資ができるでしょう。

堅実な投資のイメージ
長期・分散・積立の実践が堅実な投資につながる

元本割れリスクは怖くない!

本記事で解説したとおり、投資には元本割れリスクがつきものです。ただし、長期・分散・積立を実践した投資であれば、それほど恐れる必要はありません。

株価が大暴落するような経済不況や金融ショックなどが起きると、上記3つのポイントを実践した投資でも、元本割れすることはあります。元本割れをして損失が増えると、精神的に辛くなって投資をやめたくなってしまうかもしれません。しかし、そこで継続するかどうかで、その後の運用成果が大きく変わってくるといっていいでしょう。

これまでの金融相場の過去を見てみると、たとえ金融ショックなどによって大暴落が起きてもいずれ回復して、振り返ってみると、結果的に絶好の買いチャンスになっていた場合が多いからです(値動きのグラフを見るたび「コロナショックの時にもっと買っておけばよかった……」と思いますよね)。だからこそ、長期・分散・積立を意識して、短期的な相場変動に翻弄されることなく投資を継続していきましょう。

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